空間線量率計で食品の放射線量の簡易測定は可能だろうか?

(その3 試料を減らして測定してみる)
 測定試料を1kgから500gに減らして測定をしてみます。この程度の量が日常生活で消費する食品の量としては妥当な量であると思います。
 空間線量計の放射線量は、試料との距離や位置によって変化が大きいのでプラスチック容器に入れて、常に同じ位置から測定ができるようにします。プラスチック容器は、コーヒーのカプセルを入れる容器を転用しました。
 空の試料測定ボックスで、バックグラウンドの線量を測定します。標準試料は元の汚染土を重量別にいれた4試料を測定しました。
 このようにして検量線の元となるデータは得られましたが、このままでは検量線にはなりません。これらの試料の2試料はLB2045で測定済みなので、得られた近似線を変換します。
 こうして完成した検量線は、鉄で遮蔽した測定室内に試料500kgと測定器を入れ、90秒フィルタで30分間測定し、線量の平均値を求めて検量線グラフに内挿することで求められます。
 また、測定室のバックグランドは0.008±0.001μSv/hなので、約30Bq/kgが検出限界となります。また、測定した線量の誤差がそのまま、グラフで読み取られた誤差の幅になります。
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